jognote 楽しく走ってステップアップ講座
jognote 楽しく走ってステップアップ講座
コラム内検索
著者紹介
鍋倉賢治
1963年生まれ。1991年 筑波大学大学院博士課程体育科学研究科修了・教育学博士。
現在、筑波大学大学院人間総合科学研究科(体育センター)・准教授 ランニング学会常務理事を務める。専門は健康体力学、マラソン学。
モットーは「楽しく追い込む」。マラソンベスト記録は2時間29分09秒。
ジョグノートモバイル
バックナンバー
Q&A 走るのは週末だけなのですが…コラム連載を開始して以来、ご質問、ご意見、激励などを頂いています。ありがとうございます。
また、直接の知人・友人で、このJogNoteに登録している人が多かったことにも驚いています。改めて、ネットの力(マラソンの力?)を再認識です。
第3回までに頂いた質問に対して回答したいと思います。今後も定期的に皆様からのご質問にQ&A形式で回答していく予定です。

ラン歴1年弱、32歳男性です。今年の12月にフルマラソン初挑戦の予定ですが、仕事が忙しくて週末しかトレーニングできません。どんな点に気をつけたらよいですか。また、短時間でできる効果的なトレーニングがあれば、教えてください。

マラソントレーニングに「短時間で効率よく」はありません。と、言ってしまっては身もふたもないですね(笑)。共通する悩みを抱える人は多いと思います。トレーニング効果を高めていくためには、
運動→疲労→休養→回復(超回復)→運動・・・
特にマラソントレーニングで考えると、毎日適度に走るより、適当な休み(一日おきとか二日おき)を入れて1回の走る距離を長くした方が効果的です。そのため、週末に走って負荷をかけ、平日を疲労回復に当てれば、十分マラソンのトレーニングになります。
休養という観点から考えると、土日に両日とも走る場合でも、土曜の早朝と日曜の夕方など、なるべく休みの間隔を長くしてあげるといいです。さらに可能であれば、週の半ばに1回、ほんの僅かな時間でも走る時間を作ると、より効果が増すと思います。
トレーニングというと、最低1時間は走らないといけない、などと考えやすいですが、中間のトレーニングは20分でも十分です。
それが無理な場合、よく動く(歩く)など心がけてみて下さい。それが超回復後の次のサイクルへの移行につながります。おそらく走力がついてくると、疲労が抜けたあたりで身体が走りたくなって、早起き(30分早起きすれば可能です)してでも走るようになると思います。

帰省先や旅行先など慣れない土地でのジョグで気をつけることってありますか?また、コースを選ぶポイントはありますか?

暗い時間帯やあまりにも人気のない街を走るのは控えることはもちろん、もっとも大事なことは、確実に帰ってくる(笑)ことだと思います。

方向感覚に明るい人は、地図などで走ってみたい場所などに当たりをつけておけば、散歩気分で走れるでしょう。方向オンチの方は、往復コースを基本にします。
その他の留意点としては、多少のお金を持って走る、緊急のトイレの場所を想定しておくことです。
ボクは知らない街に行くと、早く走りに出かけたくて仕方なくなります。寄ってみたいお店、走りやすい公園、風光明媚な場所、などを探すのが目的で、トレーニングというよりは散策気分です。

若い頃に患った椎間板ヘルニアをウォーキングによって克服し、ここ10年痛みを感じなかったのですが、最近フルマラソンを頑張ったせいか再び腰から太もも、膝にかけて痛みがあります。ウォークは良くてもランニングは悪影響があるとか、腰痛と足の痛みは関連があるのでしょうか。

脚の裏側の痺れなら腰痛が原因かもしれません。痛みがあるときや、痛みが増しているのであれば、ランニングが過負荷になっていると思います。
いったん痛みがなくなってから、トレーニングを再開する必要があるかも知れません。ボクも学生時代、腰のヘルニアで手術しましたが、今ではマラソンやスキーを楽しんでいます。しかし、走るだけでは腰周り(体幹)の筋力強化が不十分ですので、毎日必ず腹筋と背筋はトレーニングするように心がけています。

心拍付の時計を買いました。初心者でも有効に使える簡単な計測の方法を教えてください

心拍計(HRモニター)の活用については今後コラムで紹介したいと思います。
まずはジョグ中の計測をして、自分の負荷を確認してみてください。ペースを変えたり、長く走ったり、坂道を走ったり、早朝だったり、疲労していたり・・・。同じペースで走っているつもりでも、状況に応じて心拍数が変化することがわかると思います。
逆に、主観的に「きついな」と思ったとき、心拍数は正直に高いこともわかるはずです。心拍の反応は相対的な運動強度の目安になります。まずは使い続けて、JogNoteや練習日誌に書き込んで、自分自身のフィードバックとして活用してみてください。

月250キロくらいの練習量です。靴のアウトソールが左右ともにかかとの外側がすぐに磨耗します。ランニングフォームが悪いのでしょうか。どうすれば矯正できるでしょうか。

原因は、次の2点にあるように思います。
①フォーム: 走行距離から考えて、かなり走っているようです。着地の負担のないように走ろうとして、重心が低くなっていませんか?重心が低いとかかと着地になりやすいので、重心を少し高める意識を持ち、足裏全体で着地する、いわゆるフラット走行を意識してみてください。
②足の形態: O脚ではありませんか?足の形態は直せませんが、極端な場合は、インソールを入れて靴の外側を少し高くする、などの対処はできます。

先日の大阪国際で3時間前半でゴールしました。レース前半からスネが痛くなり、ゴール後は足首が痛く歩くのが精一杯、腱鞘炎でした。疲労骨折も経験したことがあり、アキレス腱痛、少し前にも腱鞘炎になりました。使い痛みだけが原因でしょうか?ケア法とかありますか?

これぐらい走れるトップ市民ランナーですと、どこかしら痛みは出るものです。初心者の頃は、走るほど体力アップへと向かっていきますが、習慣的なランナーになるにつれて、身体を削って走っていることを自覚してください。
怪我は、トレーニングのやり過ぎ、走る前後のケア不足、フォーム、体型(特に脚)、栄養(素)不足、などが要因でおこります。この中で、自分の怪我の主因は何なのか?を自己認識することが第一です。改善しやすい要因と、しにくい要因もあります。
自覚しておかねばならないことは、「走れば、必ず筋・腱に負担をかけている」という事実です。痛みというのは、それが過剰になって知覚された結果です。普段痛めやすい部位に関しては、痛みがなくても、日頃からアイシングやストレッチ、セルフマッサージなどを行なうことが大切です。

今週ハーフマラソンを走る初心者です。5~10分程度軽くUPして、暖まったら春秋などと同様のアップでよい、とありますが、春秋と同様ってどれぐらいUPすればいいのでしょうか?

この回答が掲載されるときには、すでに当該のハーフは終わってしまっているでしょう・・・(スミマセン)。
ウォームアップについては、改めてコラムで取り上げたいと思いますが、ハーフ以上の距離で初心者の方なら、どの季節でもストレッチと軽いウォーキングで十分です。走り出して最初の2~3キロをウォーミング・アップのつもりで走りましょう。
(文:鍋倉賢治 イラスト:後藤徳一郎)
関連講座