jognote 楽しく走ってステップアップ講座
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著者紹介
鍋倉賢治
1963年生まれ。1991年 筑波大学大学院博士課程体育科学研究科修了・教育学博士。
現在、筑波大学大学院人間総合科学研究科(体育センター)・准教授 ランニング学会常務理事を務める。専門は健康体力学、マラソン学。
モットーは「楽しく追い込む」。マラソンベスト記録は2時間29分09秒。
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Q&A あなたは大丈夫?トレッドミルでの走行フォーム
初心者です。もともと、筋トレ目的でジムに通っていましたが、ダイエットのためランニングマシンで走り始めました。しかし、マシン上で走るのと、外を走るのでは、似ているようで全く異なり、それぞれ一長一短が有るように思います。効果的なランニングマシンを使用してのトレーニングについてアドバイス頂けませんか?

冬場は寒くて外で走るのが辛かったり、雪で走れない方もいることでしょう。ランニングマシン(トレッドミル)は速度の設定ができ、安全に走れるので、うまく活用するとよいトレーニングができます。

ただし、トレッドミルのトレーニングだけでレースに臨むのは無謀です。トレッドミルは足元のベルトが後方へ移動するため、両足がベルトから離れて、からだが空中にある時間が長くなれば、速く走れてしまいます。そのため、特に初心者がトレッドミルだけでトレーニングすると、マラソンのフォームには適していない、上下動が大きく跳ねるような走り方になりがちだからです。
それを防ぐためには、傾斜率3%くらいの緩やかな上り坂にすると、実際の平地での走り方に近くなります。

左足のアキレス腱炎と言われています。医師からは、「レントゲンでは骨には異常なし。十分なストレッチとアイシングで様子をみましょう。」と言われました。ここ三ヶ月は走行距離も50km/月以下、1回の練習も6km以下にしていますが、なかなか回復の気配がありません。いい練習法、対策はないでしょうか。

僕の経験談をお話します。2005年5月頃からおよそ1年間、アキレス腱炎に悩まされました。トレーニングを休んでも、鍼灸などを施しても、何をやっても炎症は治まらず、知り合いのトレーナーからは、「長年にわたり使いすぎた結果の炎症だから、もう治らないよ」とまで言われ、自分自身あきらめていました。
その1年間は、トレーニング量を極端に落としていたので体重もかなり増えてしまいました。そこで、2006年の5月に減量を決意し、運動(ジョグと自転車)と食事カロリー制限を実施し、1ヶ月で8.5kg落としました。するとその期間中いつの間にかアキレス腱の炎症が治まっていたのです。
その後も今日に至るまでアキレス腱炎は発症していません。ランナーはもともと痩身で過度の減量の必要はないのですが、僕の場合、体重過多がより治りにくくしていた可能性はあります。
その他に、ソールのしっかりしたシューズを履く、ロードよりも柔らかい土や芝の上を走ってみるなども、試して欲しい対策です。回復がはかどらないとあせりがちですが、根気よく治療と対処に取組んでみてください。

昨年7月から健康維持と減量のため、毎朝のジョギングを始めました。現在39歳で疲労回復が昔のようにはいかないのですが、自分なりのペースで楽しく走っております。先月には8年ぶりに10kmレースに出場しました。現在は、毎朝2km、土日はそれぞれ約1時間(7~8km程度)走っています(週平均で20kmくらい)。 ちなみに、40歳くらいの初心者だと週平均でどの程度の負荷をかけるのが一般的でしょうか。何か注意点があれば教えてください。

およそ半年間続いているのですから、今のペースがあなたに適しているのだと思います。しかし、走り始めた頃は、今と同じように週に20kmも走ってはいなかったと思います。おそらく徐々に徐々に走れる量が増えてきて、今のトレーニング量になっていることでしょう。
トレーニングの量や質に「一般的」な平均値はほとんど参考になりません。特に初心者であれば、トレーニング期間の経過と共にどんどん向上していきます。
今のあなたにとって、おそらく毎朝の2kmは大きなトレーニング負荷にはなっていないと思います。そのため、あなたのトレーニングは「週末重視型」といえます。
週末に負荷をかけ、平日に回復する、というトレーニングスタイルであることを認識し、今後さらに週末の負荷が増えるならば、平日の回復に気を配るようにする、あるいは、週末の負荷を少し減らし、その分平日の負荷を増やして、「週末重視型」から「バランス型」に移行していく、などが今後の留意点になると思います。

LSDの理想的な速度というのは時速7kmくらいである、とある本で見ましたが、ついついスピードアップしてしまいます。 スピード調整について、ご教示いただければと思います。

速度を、1kmあたりに要する時間に置き換えて説明いたします。時速7kmは8分35秒/km程度に相当し、このペースでフルマラソンを走ると、6時間程度になります。
LSDの至適スピードはその人の走力によって異なります。8分35秒/kmというペースがレースペースになってしまう人もいれば、レースで3分台/kmで走っている人にとっては、LSDの速度でも6~7分/km程度になることもあります。だんだんとスピードが上がってしまうということは、8分35秒/kmのペースは、あなたにはゆっくり過ぎるのかもしれません。
LSDを行なう時は、ペースや速度にこだわらず、あなたの走力や体調に応じたゆっくりリラックスできる速度を心がけてみてください。距離を決めて走る「距離走」よりも、時間を目標にして走る「時間走」の方がLSDの速度を維持できると思います。本コラム第2回「無理なく始めるジョギングのコツ」を参考にしてみてください。
(文:鍋倉賢治 イラスト:後藤徳一郎)
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