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著者紹介
鍋倉賢治
1963年生まれ。1991年 筑波大学大学院博士課程体育科学研究科修了・教育学博士。
現在、筑波大学大学院人間総合科学研究科(体育センター)・准教授 ランニング学会常務理事を務める。専門は健康体力学、マラソン学。
モットーは「楽しく追い込む」。マラソンベスト記録は2時間29分09秒。
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ランナーの減量4 成功の秘訣は献立にありランナーの減量の最終回は、僕の行なった2回の減量(特に食事)ついて紹介します。
いずれも、減量のきっかけは怪我による長期間のトレーニング量減少によって体重が著しく増えたことでした。
図の青線が1回目(1998年:67.0→60.1kg)の減量時の体重変化で、白が2回目(2006年:71.4→63.4kg)のものです。初期体重が異なるものの、1ヶ月間順調に体重が減っていることがわかります。
食事による摂取カロリーと運動による消費カロリーの概略(1ヶ月間の平均)を表に示しました。
1回目は朝食が少なく、昼夜のカロリーが高くなる食事内容で、1日平均約1700kcalを摂っていました。2回目は朝食が1回目より高かったものの、1日の総量では少なく(平均1250kcal/日)抑えることができました。
運動量(ランニング時間)は、1回目(平均115分/日)に比べ、2回目は平均73分/日とかなり少ないものでした。
摂取量と消費量の収支として、いずれの減量でも約-1400kcal/日を達成し、結果的に当初の目標以上に減量できました。
| 1回目(1998年5月) | 2回目(2006年5月) | |||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 摂取量 (kcal) |
朝食 | 昼食 | 夕食 | 間食 | total | 朝食 | 昼食 | 夕食 | 間食 | total |
| 111 | 687 | 815 | 95 | 1708 | 302 | 406 | 474 | 67 | 1250 | |
| 消費量 (kcal) |
ランニング (115分) |
日常生活 | total | ランニング (73分) |
日常生活 | total | ||||
| 1158 | 1950 | 3108 | 752 | 1905 | 2702 | |||||
食事制限による減量を行なうと、倦怠感、飢餓感、意欲の減退など起こりやすくなることが知られています。
先ほどの図の矢印は、精神的苦痛などを記録した日です。1回目以上に摂取量が少ないにも関わらず、2回目にはほとんど苦痛なく、減量を終えたことを思い出します。
典型的な1日の食事内容を下記に示しました。
1回目は、レトルトやコンビニ食が中心でカロリーは高いものの、品数のバラエティーさ、それに伴うミネラル不足などがあったかもしれません。
それに比べて2回目は、子どもの離乳食の時期と重なったこともあり、お粥と野菜中心のメニューで、少ないながらも品数は豊富でした。
食事制限によって苦痛(飢餓感など)を感じる原因は、カロリー不足もさることながら、食事の質にあるのではないでしょうか。
| 1回目 (1998年5月14日) |
2回目 (2006年5月31日) |
|||
|---|---|---|---|---|
| 朝食 | 卵粥、野菜ジュース | 130kcal | 6枚切りトースト1枚(マーガリン少々)、サラダ、野菜スープ、卵焼き1カケ、コーヒー | 311kcal |
| 昼食 | ミニとろろ蕎麦、おにぎり | 430kcal | ゴマ塩ご飯150g、卵焼き1カケ、ブロッコリー、サラダ | 425kcal |
| 夕食 | 肉野菜炒め、漬物、卵ラーメン | 902kcal | お粥200g、納豆、野菜炒め、ミートボール1、蒲鉾1、ふろふき大根 | 448kcal |
| 間食 | チョコレート少々、コーヒー(ミルク) | 196kcal | コーヒー、ケーキ1/3 | 108kcal |
| total | 1658kcal | 1292kcal | ||

1ヶ月の減量期間が終了した後に、いずれも通常の食事に戻しましたが、体重のリバウンド現象は起きませんでした。また、その数ヵ月後には、納得のいくレースができ、減量は成功だったと言えます。
ただし、僕が行なった減量はかなり極端なものです。そもそも僕は、マラソンに向けて体重が減り、終わると増えるという、体重変動の大きい(年間で4~5kg)タイプです。また、自分自身の興味と関心、講義や学会などのネタになると考え、前向きに行なったことも成功した要因でしょう。
他人が同じように取り組むには、期間に対する減量幅が大きすぎて少々危険かと思います。しかし、減量のコンセプト、特にランナーの減量の考え方には、通ずるものがあるといます。
最後に、体験から得た僕なりの教訓を「減量5か条」としてまとめてみました。参考になれば幸いです。ランナーの減量は、あくまでも快適なランニングのために、「明るく楽しく」行いたいものですね。
(文:鍋倉賢治 イラスト:後藤徳一郎)
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