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今年こそジョギングをはじめよう!ジョグノートなら記録管理もカンタン

著者紹介

鍋倉賢治

鍋倉賢治

1963年生まれ。1991年 筑波大学大学院博士課程体育科学研究科修了・教育学博士。

現在、筑波大学体育系(体育センター)教授 ランニング学会常務理事を務める。専門は健康体力学、マラソン学。

モットーは「楽しく追い込む」。マラソンベスト記録は2時間29分09秒。

走るなら食べよう!~体は必ず変わります~

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ウルトラマラソンの世界 ウルトラマラソンの世界

ウルトラマラソンとは、フルマラソン(42.195km)以上の超長距離走の総称であり、日本国内でも多くの大会が開催されています。すでにウルトラマラソンの世界に足を踏み入れている人もたくさんいることでしょう。

ウルトラ未経験者からは想像できないかもしれませんが、最近はフルマラソンでは満足できないツワモノがどんどん増えているようです。北海道のサロマ湖で開催される100kmの大会は3500人の定員がすぐにいっぱいになりますし、富士山の山麓などを160km走破するUTMF(ウルトラトレイル・マウントフジ)にも約1000人ものランナーが参加しています。

より過酷な条件を求めて(?)走り続けるランナーのために、今後も様々なウルトラマラソンの大会が生まれるのではないでしょうか。

日本のウルトラマラソン

ジョギング

「ウルトラマラソン」というと100kmを最初に思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。しかし、日本国内で開催されているウルトラマラソンには多種多様な大会があり、中には520km(東京~新潟)の大会まであるようです。

ただ、国際陸連が世界記録として公認しているのは、フルマラソン以上の距離では100kmだけであることから、100kmの大会が多いようです。ちなみに100kmの世界記録は男女ともに日本人が保持しており、15年近く破られていない偉大な記録となっています。

世界のウルトラマラソン

ウルトラマラソンは世界中のランナーにも親しまれており、有名なところではギリシャのスパルタスロンがあります。パルテノン神殿の下からスタートするレースは数々の難所を含む246kmの道のりを、制限時間36時間以内に走破するレースで、1983年から毎年開催されています。けっして気軽に参加できる大会ではありませんが、「いつかは走ってみたい」という目標として定めるに値する大会ではないでしょうか。

また、ギリシャでは「国際ウルトラマラソンフェスティバル」という催しが毎年開催されています。2013年は24時間走、48時間走、72時間走、そして6日間走が行われ、日本を含む10数か国のランナーが参加しました。この大会では過去に1000km走や1000マイル走(約1600km)なども行われており、1名のランナーが1000マイルを16日間かけて完走しています。また、この大会では日本人ランナーが48時間走の世界最高記録を樹立したこともあり、ウルトラマラソン界での日本人の健在をアピールしています。こんな桁違いのマラソンに魅かれる方はぜひ検討してみてください。

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“チームJAPAN”への挑戦

このようにウルトラマラソンは広く世界的に行われています。特に100kmや24時間走はIAU(国際ウルトラランナーズ協会)が主催の世界選手権も行われています。日本からも毎年代表選手を派遣しており、素晴らしい活躍をみせています。代表選手の顔ぶれは実に様々で、決して陸上競技経験者が多いわけではなく、幅広い方が活躍されています。勇気を出してウルトラマラソンに足を一歩踏み入れれば、日本代表として日の丸をつけて走るチャンスがあるかもしれません。フルマラソンでは物足りないと感じている方は、ぜひウルトラマラソンの世界に飛び込んでみてください。

準備はじっくり着実に

とはいえ、単純に“興味がある”というだけで参加できないのがウルトラマラソンです。そのため参加制限を設けている大会があるのも事実です。たとえば前述のスパルタスロンも、過去3年以内に100kmを10時間30分半以内で完走したランナーでなければ参加できません(その他にも参加条件があり、いずれかをクリアしていれば参加可能)。ただ、100kmの大会で参加制限を設けることはほとんどありません。そのため“無謀な”挑戦ができてしまいますが、少なくともフルマラソンを何度も完走するくらいの経験を積んでから挑むべきでしょう。

100kmを超えるウルトラマラソンはさらに経験値が必要であるとともに、ただ速ければ完走できるというものではありません。数年かけて自分自身としっかり対話ができるくらい成熟してから挑戦するくらいの気持ちでも遅くありません。むしろそれが自分に対する、そして大会主催者に対する責任ではないでしょうか。

(文:岩山海渡 イラスト:後藤徳一郎)

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