jognote 楽しく走ってステップアップ講座
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著者紹介
鍋倉賢治
1963年生まれ。1991年 筑波大学大学院博士課程体育科学研究科修了・教育学博士。
現在、筑波大学大学院人間総合科学研究科(体育センター)・准教授 ランニング学会常務理事を務める。専門は健康体力学、マラソン学。
モットーは「楽しく追い込む」。マラソンベスト記録は2時間29分09秒。
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見直そう、ランニングマナー8カ条ここ数年、ブームに乗ってランナーが急増した反面、様々な問題も指摘されるようになりました。大別すると、マナーの問題とランニングの本質に関わる問題です。
後者については、トレーニングや心構えなどの観点で既に何度も述べてきました。今回はこれまで敢えて触れなかったマナーについて再考してみます。
普段マナーを守っている人でも、ランニング時にはその通りにはいかないということが起こりえます。例えば、歩行者(特にお年寄りや小さな子ども)にとって高速で走る人は、十分な間隔をあけて通り抜けたとしても恐怖です。まずはランナー自身がそのような存在であることを認識することです。
複数人で走る際、歩道や公園では、歩行者、自転車、速いランナーなどに、常に気を配らねばなりません。授業や講習のときなどは、どうしても集団で走ることになります。指導者だけでは、目の行き届かない点が多々あることでしょう。一人ひとりが自覚し、お互い声を掛け合うこと以外に解決策はなさそうです。
基本的に片側を1~2列で走り、歩行者を追い抜く際には一言声をかけたり、自転車と遭遇した際には、先頭や後方が大きな声で呼びかけ合うなどするとよいと思います。
集団走の場合、ランナー同士の安全配慮も必要です。例えば、後続者にとって段差や車止めなどは認識が遅れれば危険なものです。これをパスする際に、先頭の注意喚起が大切です。
また、レースでは、様々な能力のランナーが、それぞれの目標に向けて走っています。そこには、速い遅いという上下関係はありません。お互い気持ちよく頑張りたいものです。下記に、レースでよく聞かれるマナーについて挙げてみました。細かいことを挙げればキリがありません。一度仲間うちで意見交換してみるのもよいと思います。
①スタートの整列:自分の能力に見合った位置に並んでください。適切な位置からスタートしないのは、後続に迷惑をかけるだけではなく、自分自身にもオーバーペースになる、突き飛ばされて転倒してしまう、などの危険があります。ランナー全員がきちんとタイム順に並ぶようになれば、場所を確保するために相当早い時間から整列せねばならない現在の状況も、改善できるのではないでしょうか。
②スタート待ちで着用したカッパ・ビニールなど:基本的に持ち帰りですが、そうもいかない場合は、せめて給水地点などスタッフのいるところまで持って走り、丁重に捨てるようにしましょう。
③給水:急に立ち止まらず、それぞれに即した速度で走り(歩き)ながら受取り、走り(歩き)ながら離れるという一連の動作を心がけましょう。またコップやスポンジなどは、可能な限り回収箱に入れ、コース上には散乱させないでください。
④並列走:仲間同士、数人で横に並んでおしゃべりやパフォーマンスを楽しみながら走る光景もよく目にします。コース幅が十分に広くない場合は、周りの状況をよく見て楽しむようにしましょう。
⑤追い抜き:曲がり角などで、内側から強引に抜いていくランナーがいます。追い抜く人が外回りするのが原則です。集団の中から外に出るときなども、脚が交錯しないよう一言断って横切りましょう。
⑥トイレ:ここで記すのも気が引けますが、トイレ以外での男性のお手洗いは、厳に慎みましょう。女性ランナーばかりか、住民の不信を買い、大会が開催できなくなる、といった事態に陥らないとも限りません。主催者側は、参加人数を鑑みコース上のトイレを増やす努力もお願いいたします。
⑦仮装:仮装には、沿道の喝采を浴びる楽しみがあります。仮装の時はそれ自体を楽しみ、特に大掛かりな仮装の場合は、タイムにとらわれないで後方からスタートするのが得策ではないでしょうか。
⑧音楽を聴く:レースは自分ひとりで走っているのではありません。安全面を含め、周りの状況にきちんと対応できる程度に目(耳)を配って走って欲しいと思います。
マナーは確かに大切ですが、そればかりに気をとられていると窮屈なものになってしまいます。要は、ゆとりの心を持つことが大切なのだと思います。スタート前やレース中でも、一緒に走る同志として声を掛け合ったり、譲り合いの精神を持ちたいものです。
また、沿道で応援する人やスタッフの方に感謝するのはもちろんですが、ぜひ一度、笑顔で手を振ってみてください。きっとその何倍もの声援が返ってくることでしょう。これを励みにしない手はありません。どんな給水よりも元気がもらえること間違いなしです。
(文:鍋倉賢治 イラスト:後藤徳一郎)
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